CDRとEDRとは?
CDRとEDRの発祥に関して、また世界的に高まる優位性と利用に関する方向性に関して説明します。
世界的に高まるCDRの優位性と活用の拡大
1990年代アメリカで、エアバックコンピュータに搭載されている記録装置(のちのEDR)を使って事故再現を行う試みがスタートしました。そしてEDR事故解析ニーズの高まりから2000年にはその読出し装置である、ボッシュ社製CDRと、トレーニング制度がスタートし、今日まで20年以上利用されています。
近年では国連の自動車基準調和世界フォーラムにてEDR搭載の義務化が提唱され各部門で可決、全世界共通の技術規則として2022年7月から施行されました。EUや日本では同月から乗用、小中型商用の新型車からEDRの搭載義務化がスタートしました。
日本でも2022年7月からリリースされる新型モデルに関してはEDRの搭載が義務化されました。また今後は新型モデルのみならず既存モデル車にも搭載義務化が開始されます。このように日本国内ではようやく搭載が義務化されたことから見ても分かる通り、多くの自動車メーカーは対応を開始して間もないですが、国内で圧倒的なシェアを持つトヨタは世界的に見ても非常に早い段階からこのEDRに取り組んでいたため、トヨタ車に関しては非常に多くの車両がCDRの対象となります。それ以外ではアメリカ車も対応が早かったため既に多くの車がCDRに対応しております。
以前は証言、車、現場の確認が調査の基本でしたが、ABSや自動ブレーキの義務化により、事故時の運転操作や、車両情報などを記録するEDRデータの活用が必須になると予想されます。